さまざまなビジネスコミュニケーションツールがありますが、その中でも近年、社内のグループチャットとして選ばれることが多いSlack(スラック)。
これまでテレワークなどを実施していなかった企業で働いていた方は、Slackに初めて触るということも多いでしょう。
本記事では、Slackの特徴とメリット・デメリット、評判・口コミなどについて紹介します。
Slackの特徴
Slackは、カナダに本社を置くSlack Technologiesによって開発されたチームコミュニケーションツールです。
LINEのようにメッセージのやりとりができ、データの添付もできるのでメールの代わりとなります。
LINEとTwitterを融合した感覚的に使いやすいツール
Slackの一番の強みは、LINEのようなメッセージのやり取りと、Twitterの「#(ハッシュダグ)」のように話の内容ごとにメッセージを分けて話すことができること。
Slackに似たようなツールはいろいろありますが、その中でもタスクごとにチャットルームを使い分けられるのがSlackの大きな特徴です。
スタンプでカジュアルに反応できる
テキストツールで面倒くさいのは、テキストを打つ手間です。
その点Slackなら自分で作成したスタンプ、あるいは既存のスタンプを使って回答できるので、コミュニケーションにカロリーを使いません。
また、プロフィールの写真を設定できたりと自由度のかなり高い仕様です。
ログインの状態も示すことができるので、相手が離席中かが分かるのも便利。
Slackのメリット
Slackのメリットは、要約するとグループ内のメンバーとコミュニケーションの取りやすさと、仕事の状況を確認しやすいことです。
以下にひとつずつ細かく解説します。
同じチームで議題ごとに話し合える
Slackは「チャンネル」を立ち上げることで、グループ内で特定の話題についてチャットをし、メッセージの確認がしやすくなります。
例えば、同じグループでも自分の担当ではない場合、チャンネルで分けていれば欲しい情報だけ確認することができます。
そうすることで、確認漏れなどが少なくなり、結果、業務の効率化につながります。
Slackはアプリを立ち上げればすぐにメッセージを見ることができますし、メールにはない手軽さで確認ができます。
さらにファイルの送信をすることで、グループ内で資料などのデータ共有が簡単にできます。
急きょ必要になった資料などの確認もしやすく、送ってもらう必要があればグループ内に呼びかけることで気付いた人が送信するなどトラブルにも対処しやすいのも魅力です。
個人のフォルダでメモ帳やデータ置き場にもなる
Slack内に自分用のフォルダもあるので、それがメモやデータの置き場所になります。
スマートフォン・タブレット・パソコンとさまざまなデバイスで利用できるので、移動中にスマホでデータを保存し、パソコンで編集、タブレットで顧客に見せる、といった事も可能です。
個別にやりとりしやすい
Slackはグループ内の会話だけでなく、メンションやDM機能を使ってメンバーと直接やりとりができるので、個人的に伝えたいこと、相談したいことなどにも使用できます。
他のツールだと直接やり取りするにも、その相手に申請して承認してもらわなければいけないものがある中、Slackは承認が必要なく連絡のやりとりが可能です。
無料のプランでも、やり取りできる人数が無制限なのもSlackの魅力。
個人間のやり取りでもデータ添付はもちろんできますので、個人のやり取りが多い場合はSlackが最適といえるかもしれません。
無料プランでも充分に利用できる
Slackは有料のプランはありますが、無料プランでも使用が充分可能です。
中には仕事で使用するなら有料プランでないと難しいツールが多くある中、無料でそれなりに使えるのは有難いのではないでしょうか。
この無料というのは中小企業や数人規模の会社であれば、かなり大きなポイントだと思います。
ちなみにSlackの有料プランの詳細は以下のとおりです。
- スタンダード(月額850円)
- プラス(月額1600円)
- Enterprise Grid(問い合わせ)
金額が高いものになるほど、機能が充実します。
その中でも、有料プランから音声通話ができるのはかなり魅力的で、直接顔を見ながらやり取りしたい場合は必須の機能です。
Googleなどの他社サービスとの連携が可能
Slackの大きなメリットの一つが、Googleなどの他社サービスと連携し、より効率的に業務を行うことができる点です。
Slackと連携可能なものを以下に一部紹介します。
- Stock
- Google Drive
- Dropbox
- Asana
- Skype
どれかは見たことがあったり使ったことのあるツールのはず。
Slackはむしろ連動させることで、フル活用できるようになるといってもいいかもしれません。
Slackのデメリット
便利でリーズナブルに利用できるSlackですが、もちろんメリットばかりではありません。
ウィークポイントだと感じる部分を、デメリットとしていくつかピックアップしました。
タスク管理ができない
Slackでは、グループ内をチャンネルでプロジェクトごとに分けることができる点はメリットで紹介しました。
ですが、そのプロジェクトごとで作業の割り振りなどがあった場合のタスク管理ができません。
メリットの部分でも挙げたような他のツールなどでの連動により補完は可能ですが、Slack単独ではやりにくさを感じる可能性があります。
使用方法の説明が必要なケースがある
Slackは冒頭でTwitterとLINEを合わせたようなものだと紹介しましたが、それらほどの使いやすさを最初は感じにくいかもしれません。
慣れの問題はもちろんあるものの、パソコンやスマートフォンの操作の苦手な人には大きな問題になり得えます。
そのため、パソコンやスマートフォン操作の苦手な人に対して、最初のうちは何かしらの教育や指導が必要になるでしょう。
チャンネルを立ち上げすぎることで煩雑になる可能性がある
Slack内でチャンネルを作りすぎると、収拾がつかなくなる可能性があります。
チャンネルを作成して、チーム内で項目や話題ごとにチャットを分けられるのはメリットですが、乱立するとそれがかえってあだになります。
例えば、以下のようなルールを決めると良いでしょう。
- 誰でも立ち上げず、特定の決まった人が立ち上げる
- 何かしらのルールなどを定めて立ち上げる
- 管理者が何かしらの許可や確認などの権限を持たせる
Slackはタスク管理ができないだけに、こういったルールづくりは非常に重要といえます。
Slackの評判・口コミ
当サイトで独自に集計したアンケートから、良い口コミ・悪い口コミを紹介します。
導入時の参考にしてください。
良い口コミ
女性 / 20代後半
業務改善とコロナ禍の中のリモートワークをスムーズにするために導入しました。スタンプが作れたり送れる点、プロフィールが設定できる点、グループが作成できる点が使いやすいと感じています。メンバーと物理的に離れていても、コミュニケーションが円滑にとれて仕事しやすくなりました。
女性 / -(兵庫県)
グループワークをする際に大きなメリットを感じています。多くのチャンネルを作成できて棲み分けやすいので、それぞれの場所で同時並行で話を進めることができます。話し合いの場が分かれていることで情報の分別が可能になり、よりクリアに物事を進められます。また、メンション機能でリマインドもしやすく、それぞれのチャットに対して返信機能でさらに話し合いが進められる点も気に入っています。
男性 / 40代前半(熊本県)
アプリを通していつでもどこでもやり取りが可能になり、1つの連絡だけでメンバー全員に確実にその内容が届きます。非公開設定がデフォルトなので、外部には情報が一切漏れませんし、ファイルの送受信など、他機能との連携もとても充実しているので、ビジネスシーンなどにおすすめです。グループを簡単に作成できて特定メンバーのみでそれを使用できますし、アプリ内で簡単に外部素材(Googleスライド、PowerPointなど)と接続できるので、スムーズなやりとりが可能なのもありがたいです。
悪い口コミ
女性 / 20代後半
通信障害がたまに出ます。表示が分かりにくいときがあります。メッセージを送っても相手が既読しているか分かりません。
女性 / -(兵庫県)
転送した画像データが粗くなります。昔のチャットが消えてしまうので、さかのぼりたいときに困ることがあります。
男性 / 40代前半(熊本県)
正直特にそう感じたことはありません。あえてひねり出すなら、例えば即時性が必要な「重要なお知らせ」チャンネルも「雑談」チャンネルのように見ても見なくてもどうでもいいチャンネルでも、グループが同じだと通知設定が一元的ということ、インすると個別名に印がつくので、今Slack内にいるかどうかがすぐバレること、グループ内にDM機能があるので、同じグループではあるけれど直接的な関わりのない人から、返答に困る余計な連絡が来ることがある、くらいでしょうか。
Slackはこんな人におすすめ
女性 / 20代後半
リモートワークを必要とする人
電話でのやりとりがとりにくい人
気軽にコミュニケーションをとりたい人
女性 / -(兵庫県)
チームで複数のことを考える場面がある人
複数チーム間での情報を共有したい人
1人が複数人に向けて情報発信をしたいとき
男性 / 40代前半(熊本県)
例えばあるプロジェクトが立ち上がり、集められたメンバー内だけで連絡を取り合いたいなど、ビジネス現場に携わる人です。あとは、大学のゼミなど配布物や提出物、連絡事項が多いグループ、プログラミング教室のようなグループワークのあるグループなど、誰にでも利用はできるものの、機能面からいうと業務上あるいは知的生産を行っているような層が、Slackの機能を最大限活かせるのではないかと思います。
まとめ
Slackについて、特徴やメリット・デメリット、評判・口コミ、おすすめの人などをまとめました。
導入に際し、決め手になりうるメリット・デメリットは以下の通りです。
- 同じチームで議題ごとに話し合える
- 個人のフォルダでメモ帳やデータ置き場にもなる
- 個別にやりとりしやすい
- 無料プランでも十分に使用できる
- Googleなどの他社サービスとの連携が可能
- タスク管理ができない
- 使用方法の説明が必要なケースがある
- チャンネルを立ち上げすぎることで煩雑になる可能性がある
Slackはタスク管理できないものの、総じて感覚的に使いやすく、チャンネルの利用でチーム内で情報共有がしやすいツールです。
無料の範囲でかなりの機能が使用できるので、検討している方は一度利用することをおすすめします。
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