VPN(Virtual Private Network)はインターネットの安全性を高める手段のひとつとして、プライベート・ビジネス問わず、さまざまなシーンで活用される機会が増えています。
しかし、今やさまざまなサブスクサービスが提供されているので「月額費用をできるだけ安くしたい」と考える人もいることでしょう。
料金の安さを重視するにしても、VPNを選ぶときに押さえておくべきポイントがあります。
そこで本記事では、おすすめのVPNを月額費用の安い順に紹介したうえで、安いVPNを選ぶときの注意点をくわしく解説します。
VPNが必要になるケース
まずは、VPNが必要になる3つのケースを確認しておきましょう。
自宅や無料Wi-Fiの安全性を高めたいとき
VPNを利用すると、自宅のインターネット環境や外出先で使用する無料Wi-Fiの安全性を向上できます。
安全性を考慮したインフラが構築されている職場とちがい、自宅の場合は知識がないと安全なインターネット環境にするのは難しいです。
とくにカフェ・駅・ホテルなどで利用可能な無料Wi-Fiは、不特定多数の人が接続できるうえ、通信も暗号化されていないケースが多いため、安全面に不安が残ります。
悪意のあるユーザーが同じ無料Wi-Fiに接続した場合、接続中のPCに侵入したり、特定のサービスで必要なログイン情報や支払い情報などの個人情報を盗まれたりする可能性を否定できません。
VPNを利用すれば、インターネット中に仮想的な専用ネットワークを作れ、そこを通る情報は常に暗号化されるため、悪意のあるユーザーからの侵入やデータの盗聴を防げます。
プライバシーを保護する手段として、VPNは欠かせない存在なのです。
機密情報を取り扱う必要があるとき
外出先や自宅のリモートワークで、顧客や機密情報のデータ送受信が必要なときもVPNは有効です。
ビジネスに関わる機密情報の漏えいは、企業のブランドイメージを損ねるのみならず、経営にもダメージを与える可能性があります。
そういったときにVPNを利用すればインターネットの安全性を向上できるので、機密情報も安全にやり取りできます。
情報漏えいやデータの盗聴が発覚した場合、社会的信用を失う可能性もあり、そのようなリスクを軽減するためにもVPNを利用するのがおすすめです。
居住国以外の地域限定サービスを利用したいとき
居住国以外の利用者をブロックしているサービスの利用でもVPNは活躍します。
サービスによっては、アクセスできる利用者を居住国で制限(ジオブロック)していることがあります。
利用者のIPアドレスから居住国を判定し、サービス対象外の地域からは利用できないように制御しているのです。
VPNを利用すると、第三者から見えるのは接続したVPNサーバーのIPアドレスです。
つまり、実際は別の場所にいたとしても、韓国のVPNサーバーに接続すれば韓国から、アメリカのVPNサーバーに接続すればアメリカからのアクセスと判定されます。
そのため、韓国やアメリカの居住者に限定したサービスでも、ジオブロックを回避して利用できるのです。
この仕組みを利用すれば、ブロックされている地域限定サービスを利用したり、日本からは通常利用できない海外向けの動画を視聴できます。
おすすめのVPNを安い順に紹介
ここでは、おすすめのVPNを安い順にランキング形式で紹介します。
VPNサービス | PIA | Surfshark | CyberGhost | MillenVPN | NordVPN | ProtonVPN | ExpressVPN |
月額料金 | 270円〜1,480円 | 308円~2,308円 | 320円〜1,790円 | 396円~1,738円 | 500円〜2,110円 | 3.59USD~9.99USD (約539円~1,499円) | 6.67USD~12.95USD (約1,001円~約1,943円) |
返金保証 | 30日間 | 30日間 | 45日間 | 30日間 | 30日間 | 30日間 | 30日間 |
サーバー設置国 | 84ヶ国 | 100カ国 | 93カ国 | 72カ国 | 60カ国 | 65ヶ国以上 | 94カ国 |
サーバー数 | 25,000台以上 | 3,200台以上 | 9,300台以上 | 1,300台以上 | 5,000台以上 | 1,900台以上 | 3,000台以上 |
同時接続台数 | 10台 | 無制限 | 7台 | 10台 | 6台 | 10台 | 8台 |
セキュリティポリシー | ノーログポリシー | ノーログポリシー | ノーログポリシー | ノーログポリシー | ノーログポリシー | ノーログポリシー | ノーログポリシー |
公式サイト | PIA | Surfshark | CyberGhost | MillenVPN | NordVPN | Proton VPN | ExpressVPN |
詳細記事 | PIAの評判 | Surfsharkの評判 | CyberGhostの評判 | MillenVPNの評判 | NordVPNの評判 | Proton VPNの評判 | ExpressVPNの評判 |
いずれも契約期間が長くなればなるほど月額料金が安くなる料金体系ですが、契約できる期間はVPNサービスによって異なる点に留意してください。
VPNサービス | PIA | Surfshark | CyberGhost | MillenVPN | NordVPN | Proton VPN | ExpressVPN |
月額料金 (1ヶ月契約) | 1,480円 | 2,308円 | 1,790円 | 1,738円 | 2,110円 | 9.99 USD (約1,499円) | 12.95 USD (約1,878円) |
月額料金 (6ヶ月契約) | 920円 | ー | 1,000円 | ー | ー | ー | 9.99 USD (約1,499円) |
月額料金 (1年契約) | ー | 478円 | ー | 594円 | 800円 | 3.99 USD (約599円) | 6.67 USD (約1,001円) |
月額料金 (2年契約) | 270円 | 308円 | 320円 | 396円 | 500円 | 3.59 USD (約539円) | ー |
1位:PIA(Private Internet Access)
もっとも安いVPNがPIA(Private Internet Access)です。
2年 + 4ヶ月のプランでは月額270円と破格の安さで、長期利用を考えている人にはとくにおすすめです。
通信速度は、速さに定評のある大手VPNに比べると遅めですが、比較的安定しているので海外サービスを問題なく利用できるでしょう。
サーバー数も84ヶ国に25,000台以上と圧倒的に多いので、さまざまな国のジオブロック回避をできるうえ、混雑状態でも安定した速度を保てます。
また、デバイスの同時接続台数が10台までと豊富なのもメリットの一つです。
サポートが24時間年中無休な点も安心ですが、日本語には対応していないので、英語が苦手な人は注意してください。
PIAの詳細は、こちらのページで解説しています。
\30日間返金保証/
2年プランなら最大83%OFF
2位:Surfshark
VPNを利用したいデバイスが多い場合におすすめなのがSurfsharkです。
24ヶ月プランでは月額308円で利用できるリーズナブルな価格にくわえ、デバイスの同時接続台数は無制限です。
アカウントひとつあれば、追加料金なしで家族の分をふくめて家中のデバイスの安全性を向上できる点が魅力です。
サーバー設置台数は約3,200台とPIAに及ばないものの、設置国は100ヶ国とほかと比べて多いので、さまざまな国のジオブロックを回避できます。
また、料金設定の定期的な見直しやセキュリティを強化したプランの追加など、サービスの改善に積極的な姿勢も好印象です。
Surfsharkの詳細は、こちらの記事で解説しています。
\30日間返金保証/
2年プランなら最大81%OFF + 2ヶ月無料
3位:CyberGhost
サーバー設置台数の豊富さと返金保証期間の長さでおすすめなのがCyberGhostです。
2年プランなら月額320円からと格安な料金設定にくわえ、サーバーが91ヶ国に9,000台以上と、サーバー台数の豊富さも魅力です。
安い分速度はやや遅めですが、サーバー設置台数が多いので、混雑時や障害時でも安定して利用できます。
さらに、利用頻度の高い動画配信サービス向けのサーバーがあらかじめ用意されているのは、ほかでも類を見ないサービスです。
一般的には30日間の返金保証は45日間と長めなので、使い勝手や自身の環境に適しているかどうかもじっくり試せます。
CyberGhostの詳細は、こちらの記事で解説しています。
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2年プランなら最大82%OFF + 2ヶ月無料
4位:MillenVPN
MillenVPNは、日本人向けのサービスにこだわりたい人におすすめです。
日本の企業が運営しているので、日本の法律に遵守したサービス内容になっており、海外製のVPNに不安を感じる人でも安心して利用できるでしょう。
たとえば、公式サイトやサポートはすべて日本語に対応し、日本の動画配信サービスにもほとんど対応しています。
価格も2年プランで月額396円とリーズナブルです。
ただし、サーバー設置台数が少ないうえ、速度が安定しないことがあるので、ビジネスや容量の多いデータを扱うシーンでの利用は注意が必要です。
MillenVPNの詳細は、こちらの記事で解説しています。
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2年プランなら最大62%OFF
5位:NordVPN
NordVPNは、通信品質の高さで好評なVPNです。
2年プランで月額500円と手を伸ばしやすい価格なうえ、200Mbpsを超える通信速度をほこるので、動画・音楽の配信サービスや大量データの送受信など、さまざまな用途で安心して利用可能です。
サーバーは60ヶ国に5,000台以上と少し物足りないですが、安定した通信とセキュリティ機能の充実など、サービス品質の良さでしっかりカバーしています。
NordVPNの詳細は、こちらのページで解説しています。
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2年プランなら最大69%OFF + 4ヶ月無料
6位:ProtonVPN
ProtonVPNは、複数のVPNを使い分けたい人におすすめです。
2年プランであれば月額539円ほどで利用でき、無料プランも利用できます。
また「セキュアコア」というセキュリティを高める技術が採用され、こちらを活用すると、利用者は接続先のVPNサーバを2つ同時に使用できるようになります。
ただし、無料プランはサーバーが3ヶ国に100台以上と格段に少なく、通信速度も低下しやすい点に注意が必要です。
無料プランでも有料プラン同様にノーログポリシーなので、メインのVPNサービスが使えないときの代替用として活用するのがいいでしょう。
Proton VPNの詳細は、こちらのページで解説しています。
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2年プランなら50%OFF
7位:ExpressVPN
通信品質と高度なセキュリティを重視するならExpressVPNがおすすめです。
12ヶ月プランであれば3ヶ月分の無料期間がついてくるので、業界最高水準の品質を実質1,000円程度で利用できます。
通信速度は200Mbpsを超え、通信の暗号化方式はアメリカ政府と同じ規格「AES-256」を採用し、この規格は破られた前例がないほど強力です。
サーバー設置台数は3,000台以上と少なめですが、通信品質が良いので速度が不安定になることはなく、設置国は94ヶ国と豊富でさまざまなサービスのジオブロックを回避できます。
また、1ヶ月プランであれば格安と評判のVPNとさほど変わらない料金で利用できるので、出張や留学など数ヶ月など一時的に利用したい場合にもおすすめです。
ExpressVPNの詳細は、こちらのページで解説しています。
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1年プランなら当サイト限定で3ヶ月無料
安いVPNを選ぶときの注意点
安いVPNを選ぶ際に押さえておくべき注意点を5つ解説します。
サーバー数
サーバー設置国・台数は、VPNの利便性に直結する重要な要素です。
VPNサービス | PIA | Surfshark | CyberGhost | MillenVPN | NordVPN | Proton VPN | ExpressVPN |
サーバー設置国 | 84ヶ国 | 100カ国 | 93カ国 | 72カ国 | 60カ国 | 65ヶ国以上 | 94カ国 |
サーバー数 | 25,000台以上 | 3,200台以上 | 9,300台以上 | 1,300台以上 | 5,000台以上 | 1,900台以上 | 3,000台以上 |
有料VPNのサーバー数は60~100ヶ国に少なくとも3,000台、多ければ20,000台を超えるケースがあります。
サーバー設置国が多ければ、その分ジオブロックを回避できる地域が多いことを意味し、利用したいサービスの地域に設置されている確率が高まります。
また、サーバー台数が多ければ接続経路の選択肢が増えるため、混雑時や障害発生時にくわえ、VPN規制が強化されたときなどでも柔軟に対処しやすいです。
まずは、使いたい国にサーバが設置されているかと設置台数を確認しましょう。
通信速度
月額料金の安さが十分でも、通信速度が遅かったり安定した速度が出なければ、利用したいサービスを満足に利用できません。
通信速度は利用用途に応じて異なり、動画配信なら30Mbps以上、3Dゲームなら最低でも100Mbpsくらいが必要と一般的にいわれています。
速度に定評のあるExpressVPNやNordVPNは、接続するサーバーにもよりますが200Mbps以上出ます。
通信速度はネットワーク環境に左右される点にも注意が必要です。
高速と好評のVPNでも利用する地域や時間帯によっては不安定になるケースもあるので、返金保証や無料期間を利用し、快適な速度が出るかどうかを確認しましょう。
同時接続台数
複数のデバイスでVPNを利用することが多い場合、同時接続台数もチェックしておきましょう。
VPNサービス | PIA | Surfshark | CyberGhost | MillenVPN | NordVPN | Proton VPN | ExpressVPN |
同時接続台数 | 10台 | 無制限 | 7台 | 10台 | 6台 | 10台 | 8台 |
同時接続台数が8台程度のVPNで多くの台数の接続が必要になると、追加費用が必要になり、コストがふくらむ可能性があります。
契約前に同時に接続するデバイス数を確認し、それより多めの台数をカバーできるVPNを選ぶのがおすすめです。
家族や同居人が多いなど複数人での利用が前提なら、Surfsharkのように同時接続台数が無制限のVPNを選ぶといいでしょう。
ノーログポリシー
ビジネスシーンなどセキュリティを重視するシーンでの利用が多い場合、ノーログポリシーを掲げているかどうかをチェックするのがおすすめです。
VPNサービス | PIA | Surfshark | CyberGhost | MillenVPN | NordVPN | Proton VPN | ExpressVPN |
セキュリティポリシー | ノーログポリシー | ノーログポリシー | ノーログポリシー | ノーログポリシー | ノーログポリシー | ノーログポリシー | ノーログポリシー |
多くの有料VPNでは、運営元が接続ログを保持しない「ノーログポリシー(ユーザーの接続情報をログ形式で取り扱わないこと)」を掲げています。
一方、無料VPNや一部の有料VPNでは接続ログをサーバーに保存しているため、ログの流出リスクがある点に注意が必要です。
セキュリティを重視するケースでは大きなデメリットになるので、ログを保存しているVPNは選択肢から外すのが無難です。
利用目的(個人利用かビジネス利用か)
VPNの特徴はさまざまなので、利用目的に合っているかどうかをチェックすることも重要です。
動画視聴など個人利用がメインなら速度や安定性が十分なVPN、ビジネスシーンでの利用が目的なら、セキュリティの強固なVPNを選ぶのがおすすめです。
各VPNのサービス内容と利用規約をチェックし、返金保証期間中に利用目的を満たすかどうかを十分に見極めましょう。
価格が安いVPNに関するよくある質問
価格が安いVPNに関するよくある質問をまとめました。
- VPNを1ヶ月だけ利用するならどれ?
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ExpressVPNがおすすめです。
1ヶ月だけの利用であれば、どの有料VPNの月額料金もさほど大きな差はありません。
1ヶ月限定など期間が半年以内の利用であれば、サービス全体の品質を重視して選ぶのがおすすめです。
- VPN Gateなどの無料VPNはおすすめ?
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前提として、無料VPNには以下のように多くのデメリットがあることに注意してください。
無料VPNのデメリット- サービス内容や運営元の情報を公開していないことが多い
- 通信速度が遅く、安定性も悪い
- キルスイッチなどのセキュリティ機能が十分ではない
- サーバー設置国・設置台数が少ない
- 接続ログを保存するケースが多い
- 専用アプリを提供していないサービスが多い
無料VPNは接続ログを保存しているケースが多く、情報漏えいリスクが高いです。
プライバシーや機密情報の保護を目的とするなら、無料VPNの利用はおすすめしません。
セキュリティを重視しない用途での利用であれば、無料VPNのなかでも速度が比較的安定しているVPN Gateがおすすめです。
- 個人向けのVPNサービスは?
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個人向けに限定した利用であれば、PIAをおすすめします。
有料VPNのなかでも価格の安さはトップクラスで、同時接続台数も10台まで可能なので、個人限定であれば十分でしょう。
より多くの同時接続台数が必要な場合や家族も一緒に利用する場合は、同時接続台数が無制限のSurfsharkを選ぶといいでしょう。
- 安いVPNの弱点は何ですか?
-
安いVPNの主な弱点は通信速度です。
通信速度が遅かったり、不安定だったりするので、価格の安さを重視するならサーバー設置台数の豊富さにも目を向けましょう。
サーバー設置台数が多ければ、通信速度が不安定になりやすい混雑時や障害時などでも、安定した速度を保てる可能性が高まります。
まとめ:PCのVPNは利用目的に適したものを契約しよう
本記事では、おすすめのVPNを月額費用の安い順に紹介し、安いVPNを選ぶときの注意点を解説しました。
安いVPNを選ぶときは、サーバー数や利用目的に適しているかどうかを十分に検討しないと、失敗する可能性があるので注意してください。
本記事では、おすすめのVPNを7つ紹介しました。
いずれも返金保証や無料期間付きなので、使い心地を十分に検討したうえで利用目的に適したVPNを選びましょう。
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