コワーキングスペースの料金システムは、各施設の特色はあるものの、基本的にこの2つです。
- 単発でビジターとして利用できる「ドロップイン」
- 月極で契約する「月額プラン」
コワーキングスペースを新しく利用するとき、ドロップインか月額のいずれにするか、迷うことも少なくありません。
そこで本記事では、両者の基本的な内容とそれぞれでできること、注意点を紹介します。
ドロップイン(ビジター利用)
「ドロップイン」はビジターとしての単発利用を意味します。
- 月7回未満しか利用しない
- 利用しても数時間である
このような利用頻度であれば、ドロップインのほうが安価に済ませられる場合が多いでしょう。
次の打ち合わせや、待ち合わせまでの空いた時間を有効活用するときなどにもドロップインが便利です。
時間単位での支払いや1日利用、延長料金など、コワーキングスペースによって料金設定はさまざまです。
お得な割引制度が導入されていることもあるので、事前に確認しておきましょう。
ドロップインの1日利用の料金相場は、安いもので1,500円~2,500円程度。1時間単位の利用は500円前後の店舗が多いです。
ただし、利用頻度が多いと月額プランよりも割高になることも。
とはいえ月額プランより気軽に利用でき、いろいろな店舗を試せるので、初見はドロップインをおすすめします。
月額プラン
「月額プラン」は月極定額で契約するプランです。
ドロップインにはない入会金やデポジットが必要な場合があり、同じ月額プランでもその内容は各コワーキングスペースによって異なっています。
最低契約期間の縛りがある場合もあり、解約は事前に手続きが必要なので、ドロップインほど気軽に利用できません。
ただ、利用頻度が多い場合、ドロップインで都度支払うより料金が割安になるケースが多いです。
また、プリンターや会議室、ドリンクサービスの利用も、月額会員のほうが優遇されているコワーキングもあります。
また、住所登録や登記ができるところもあり、月額利用時のサービス内容はよく確認しておきましょう。
ドロップインと月額プランでできること
前章をまとめると、ドロップインと月額プランにはそれぞれ下記のメリットデメリットがあります。
メリット:月額プランより気軽に利用でき、いろいろな店舗が利用できる
デメリット:利用頻度が多いと月額プランの方が安くなる
- メリット:ドロップインよりもサービス面で優遇されていることが多い
- デメリット:解約金・契約期間の縛りが設けられていることがある
本章では両プランでできることを紹介します。
ドロップインでできること
ドロップインで利用する場合、フリースペースの利用、基本設備の利用ができます。
- Wi-Fi
- 電源
- プリンター・スキャナー・FAX(有料の場合あり)
- シュレッダー
- PCモニター・キーボード・マウスなどの貸し出し
- ドリンクコーナー(水以外は有料の場合あり)
- ロッカー(基本的に有料)
上記設備はほとんどのコワーキングスペースに備えてあります。
店舗によって一部有料サービスだったり、月額プラン利用者と料金に差異があることもありますが、これらの設備やサービスを利用できます。
水やお茶であれば自由に飲める店舗がほとんどなので、喫茶店などに入るより気兼ねなく仕事することができます。
別料金を支払えば個室や会議室が利用できるコワーキングも。プロジェクターや液晶モニター、PCの貸し出しを行っている店舗もあります。
月額プランでできること
ドロップインと同様、フリースペースや上記の基本設備を自由に利用可能です。店舗によっては、ドロップインよりも月額プランのほうが遅くまで利用できる店舗もあり、その分長く使うことができます。
他には、月額プランの利用可能席がドロップインより多いこともあり、この点で差別化が図られているコワーキングもあります。
法人登記・住所登録ができる店舗では、専有ポストで郵便物を受け取ることもできます。オフィスとしての機能が広がりますね。
電話番号の貸し出し、電話受付・転送サービスなどを受け付けているスペースもありますが、料金が別途かかります。
月額プランでは、デフォルトもしくは追加料金で、決まった個室やブースを契約できる場合もあり、仕事により集中できる環境が作れます。
ドロップインと月額プランの注意点
ドロップインと月額プランでは、利用できるサービスや契約内容が異なってきます。
そのため、全く同じ内容を想定していると「あれ?」となってしまうかもしれません。
どういった注意点があるのか解説します。
ドロップインの注意点
当然ですが、住所登録や登記はできません。
住所として登録したい、郵便物などの受取先にしたい場合には、月額利用を検討しましょう。
多くのコワーキングスペースでは、月7回以上利用する場合、月額プランの方が割安になることが多いです。
夜間プランなど、決まった時間だけ使い放題の月額プランもあるので、利用状況によっては導入を検討しましょう。
月額プランの注意点
月額プランを契約したにもかかわらず利用頻度が少ない場合(月7回未満)、入会金とプランの差額分、損することになりかねません。
定期的に利用するかどうかは、プラン負けしない上で重要です。
また個室で契約する場合、スペースの物理的形状により、借地借家法の適用のある賃貸借契約に該当することもあります。
賃貸借に該当する場合、敷金・保証金(6ヶ月分~)や退去費用(原状回復)が生じたり、利用期間の縛りがかかることがあります。
契約前によく確認しておきましょう。
月額契約の前にドロップインで利用してみるのがおすすめ
月額契約できるコワーキングスペースでは、ドロップイン利用もできる場合があります。
それぞれのサービス内容や混雑具合、客層や立地による周辺環境を体験してから月額契約した方が、より快適なワークスペースを選べます。
1日の中でも多くの時間を過ごす場所なので、居心地よく使えるのか確認してみましょう。
コワーキングスペースの料金システムまとめ
コワーキングスペースの料金システムについてまとめました。
このように、ドロップインと月額プランは利用状況によって、メリットにもデメリットにもなる場合があります。
ご自身に最適な料金プランを選び、快適にコワーキングスペースを利用してくださいね。
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